華南ビジネストレンド(簡易版)【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.240
2024-10-15【中国ビジネス・トレンド】華南ビジネストレンド(簡易版)
MCH会員様向け会報第322回でお届けした華南ビジネストレンドの簡易版です。会員様向け会報では、社内での情報共有に活用いただける、邦文と同一内容の中国語解説も用意しております。
※コンサルティングサービスの詳細は こちらをご参照ください。
1.香港・マカオ特別行政区の永久居民証を保有する外国人(非中国籍)の、通行証申請が可能に
国家出入国管理局は、2024年7月10日より、香港・マカオの非中国籍永住者に対して、通行証(香港・マカオ居住者本土往来通行証)の発行を認めると発表しました。
通行証の有効期限は5年間であり、有効期限内であれば、本土の往来が可能です。1回の滞在期間は、90日以内となります。
通行証は、投資・家族訪問・観光・商務・セミナー・交流などの短期入国を目的として発行されるものであり、中国入国管理局の委託を受けた、香港・マカオの中国旅行社に対して、「香港・マカオ居住者本土往来通行証(非中国籍)」を提出し、申請します。
尚、本土で就労・就学・取材活動を行う場合は、所定のビザ取得が必要となります。
関連規定:香港・マカオ特別行政区永住者の本土往来措置に関する公告(国家出入国管理局公告2024年第6号)
2.横琴粤澳深度合作区において、クロスボーダー電子取引の規制緩和が実施されます
横琴合作区における越境電子商取引の発展促進のために公布された弁法で、2024年7月13日に、横琴粤澳深度合作区経済発展局より公布されています。
全文は9章37条で構成されていますが、奨励・補助措置関連部分は、合計23条規定されています。その内、9条は、マカオ投資企業に対して1.2倍の支援基準での優遇実施を規定しています。
関連規定:横琴粤澳深度合作区における越境電子商取引産業の高品質発展促進弁法(試行)(第13/2024号経済発展局規範化文書)
3.広州と深センの関連政策措置をベンチマークした、東莞市政府による2024年の行動計画が発表されました
主な内容は以下の通りです。
(1)市場と政務環境の規範化
(2)先進製造環境の最適化
(3)科学技術革新環境の活性化
(4)開放的な国際環境づくり
(5)法治化環境づくり
関連規定:東莞市における広州・深セン一体化ビジネス環境育成2024年行動方案
4.前海区から前海合作区全区域に適用が拡大される企業所得税優遇措置の対象事業認定の手引きが改正されました
新手引きによると、前海合作区企業の主要事業が『前海深港現代サービス業合作区企業所得税優遇目録(2021年版)』に該当するかどうかの認定が難しい場合、税務当局は前海管理局に認定を求めることができます。
関連規定:前海企業所得税優遇産業認定サービス手引き(深前海規[2024]19号)
5.前海における税制優遇措置、発展奨励金、賃貸補助金、香港サービス業への支援などの改正措置が発表されました
条件を満たす海外高度人材と緊急不足人材に関して、その個人所得税負担が15%を超えた部分に補助金を支給し、当該補助金は個人所得税が免除されます。
関連規定:前海におけるグローバルサービス業者の集積発展の促進に関する若干措置(深前海規[2024]16号)
6.広東省における人材派遣会社に関する雇用安定還付政策(失業保険料還付)の詳細です
本通知は、広東省における労務派遣雇用安定還付措置の適用対象範囲、申請条件、必要書類、資金配分と使用、確定給付、監督管理、規定違反の責任を明確化するものです。
雇用安定還付とは、従業員を解雇しない、若しくは、解雇人数が少ない企業に対して、企業自身が前年度に納付した失業保険料の50%を還付する措置となります。
関連規定:広東省労務派遣会社の失業保険雇用安定還付に関する問題の通知(粤人社規[2024]14号)
7.新しい珠海市基本医療保険弁法が公布されました
新しい『珠海市基本医療保険弁法』は全7章計63条からなり、総則、保険加入資金調達、医療保険基金管理、基本医療保険待遇、サービス管理、法律責任、補足規定で構成されています。
本弁法は国家及び広東省の医療保障待遇リストの要件に従い、珠海市における現行の保険料納付、待遇水準、医療管理、個人口座、定年退職更新などの内容を整理して統合し、同時に7つの関連文書を廃止しました。
※従業員基本医療保険は、「統帳結合」と「単建統籌」の2種類に分けられます。「統帳結合」とは社会統括基金と個人口座で構成されるモデル、「単建統籌」とは別途で統括基金を積み立て、個人口座を設けないモデルを指します。それぞれの保険料率、給付待遇、計算方法などが異なります。
関連規定:珠海市基本医療保険弁法の通知(珠府[2024]57号)