【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.208

2023-10-17

【中国ビジネス・トレンド】

以下のビジネス動向に付いて解説します。

1.強制品製品認証証書と標識管理を完備化することに関する公告(国家認証認可監督委員会 2023 年第 12 号公告)

本公告により、CCC 認証は全面的に電子認証証書を実施することとなり、認証委託が必要となった場合、認証機構は別途紙の認証証書を発行します。既に発行された紙の認証証書は引き続き使用可能であり、変更または期限延長の際に電子認証証書に変更できます。本公告は 2024 年 1 月 1 日から施行します。

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2.経営者集中独占禁止リーガルチェック指南(国市監反執二発[2023]74 号)

本指南は、経営者の経営者集中独占禁止に対する意識レベルと管理レベルを引き上げるため、「独占禁止法」、「国務院が経営者集中申告標準に関する規定」、「経営者集中審査規定」などの規定に基づいて作成されました。
経営者は経営規模、管理モデル、集中頻度、リーガル制度などの自社状況に基づいて、本指南を参照して経営者集中独占禁止コンプライアンス管理制度を設置する必要があります。
本指南の適用範囲は、経営者が中国国内及び国外で経営者集中を実施する際の独占禁止コンプライアンス活動となります。
本指南には、経営者集中の該当状況、経営者集中の申告要求、審査要求、法律リストと責任、コンプライアンス等が規定されています。

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3.税関総署公告 2015 年第 59 号第十条公告の修正に関する公告(税関総署公告 2023 年第 105 号)

税関特殊監督区域内での保税修理業務を規範化するため、「輸入固体廃棄物の全面禁止に関する事項の公告(生態環境部、商務部、国家発展改革委員会、税関総署公告 2020 年第 53 号)」に基づき、「総合保税区内企業の修理業務の展開をサポートすることに関する公告(商務部、生態環境部、税関総署公告 2020 年第 16 号)」を参照して、税関総署 2015 年第 59 号公告の第十条を修正し、2023 年 8 月 18 日から発効します。

税関総署 2015 年第 59 号公告の第十条では、修理において発生した不良品と端材は原則的には国外への返送が必要で、確かに返送できない場合は、一般区に輸送することも可能と規定されていましたが、中国における全面的に固体廃棄物の輸入を禁止するというルールにより、上記第十条の内容が修正されます。修正後の内容は以下となります。

第十条:税関特殊監督区域内で修正を行う際に発生した端材、不良品、中古品等、原則的には全て国外へ返送する必要がある。監督奉仕区は「進料端材再輸出」(コード 0864)または「来料端材再輸出」(コード 0865)となる。確かに再輸出できない場合、国内販売できず、加工貿易貨物の廃棄処理に基づいて廃棄処理を行う必要がある。
国内一般区から特殊監督区域内に入る修理品で発生した不良品、中古品と端材はゲート登記方式で一般区へ輸送できる。端材、不良品、中古品等が固体廃棄物に該当する場合、国内廃棄物の関連規定に基づいて管理する必要がある。

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4.越境 EC 輸出返品商品の税収政策を継続実施することに関する公告(財政部、税関総署、税務総局公告 2023 年第 34 号)

財政部、税関総署、税務総局公告 2023 年第 4 号の第一条では、同公告の公布日から 1 年以内に、越境 EC 税関監督コード(1210、9610、9710、9810)で輸出した商品が、売れ残り、返品の理由で輸出日から 6 か月以内に原状通りに再輸入した場合(食品を含まない)、再輸入時の関税、増値税、消費税の免除等が規定されていましたが、今回の公告では、当該政策の継続実施を目的として、第 4 号公告第一条の内容を以下の通りに調整しています。

2023 年 1 月 30 日~ 2025 年 12 月 31 日の間に越境 EC 税関監督コード(1210、9610、9710、9810)で輸出した商品を、売り残り、返品などの理由で輸出日から 6 か月以内に原状通りに再輸入した場合(食品を含まない)、再輸入に関する関税、増値税を徴収しない。輸出時に既に徴収された輸出関税は返金でき、既に徴収された増値税、消費税は国内販売貨物の返品に関する税収政策に基づいて実施する。

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5.対米追加関税商品第十二回排除延期リストに関する公告(税委会公告 2023 年第 7 号)

税委会公告 2023 年第 1 号に規定されている排除延期リストは、2023 年 9 月 15 日に期限満了したため、本公告にて期限が延長されます。
本公告により、2023 年 9 月 16 日~ 2024 年 4 月 30 日まで、付属文書にある商品に対して、引き続き対米追加関税を徴収しません。

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6.社会保険経弁条例(国務院令 2023 年第 765 号)

本条例は、社会保険(基本養老保険、基本医療保険、労災保険、失業保険、生育保管)の登記、待遇の確定等を規範化するため、2023 年 12 月 1 日から施行されます。
本条例には、社会保険登記と関係移転、社会保険待遇の確定と支給、社会保険の登記を担当する部門のサービスと管理要求、監督管理、法律責任等が明確にされています。

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7.保税展示品及び保税中継監督管理方式の追加に関する公告(税関総署公告 2023 年第 109 号)

税関特殊監督区域と保税物流中心の監督と統計を規範化するため、税関総署は以下の税関監督方式の追加を決定し、2024 年 1 月 1 日から発効します。

保税展示品について、「税関特殊監督区域輸出入展示品」(コード 5072)、「保税物流中心輸出入展示品(コード 6072)」等の監督方式を追加。
保税国際中継について、「税関特殊監督区域国際中継貨物」(コード 5073)、「保税物流中心国際中継貨物(コード 6073)等の監督方式を追加。

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8.「歯磨き粉監督管理法律の確実な実施、既に市場で販売している歯磨き粉の届出資料の簡略化等に関する事項の公告」(国家薬品監督管理局 2023 年第 124 号)

歯磨き粉産業の発展、消費者の健康を確保するため、「化粧品監督管理条例」、「歯磨き粉監督管理条例」等の規定に基づいて、歯磨き粉監督管理法律の確実な実施等に関して以下規定しています。

  • 歯磨き粉監督管理法律の要求を確実に実施し、届出人の主体責任を徹底する(関連法律の規定に基づいて、2023 年 12 月 1 日より、国産歯磨き粉は市場で販売する前に所在地の省級薬品監督管理部門へ届出を行う必要があり、輸入歯磨き粉は輸入前に国家薬品監督管理局に届け出を行う必要があるなど)。
  • 安全リストを科学的に評価し、「化粧品監督管理条例」、「歯磨き粉監督管理条例」が実施する前に既に販売している歯磨き粉の届出資料を簡略化する(2023 年 10 月 1 日~ 2023 年 11 月 30 日前に、歯磨き粉届出人は届出システム経由で関連資料を提出することができる)。
  • 歯磨き粉届出人が 2025 年 12 月 1 日前に製品届出資料の整理を完了する必要がある。製品の初回販売期日が 2021 年 1 月 1 日前であれば、製品届出資料は届出人自身で保管することができ、初回販売期日が 2021 年 1 月 1 日後の場合、届出人は届出システム経由で完備な届出資料をシステム経由で提出する必要がある。

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9.疫病防止資材輸出質量監督管理措置の調整に関する公告(商務部、税関総署、市場監督管理総局、国家薬品監督管理局公告 2023 年第 32 号)

コロナによる全世界衛生緊急状態の終了により、中国でも疫病防止コントロールの常態化管理段階として、非医療用マスク、コロナウィルス検査用試薬、医療用マスク、医療用防護服、呼吸器、赤外線体温計の管理措置に対して以下の調整が行われます。

  • 本公告の公布日(2023 年 8 月 18 日)から、商務部は国外標準認証または登録を取得した疫病防止資材生産企業リストに対する確認業務を停止する。
  • 市場監督管理局は国内市場で処罰された非医療用マスクの品質不合格製品と企業リストの提供を停止する。
  • 税関は関連製品の輸出に関して、上記リストを参考しない。
  • 関連輸出企業は「国外標準認証または登録を取得した医療資材生産企業リスト」または「国外標準認証または登録を取得した非医療用マスク生産企業リスト」に入ることを申請する必要がなく、通関する際に、「輸出者と輸入者の共同声明」または「輸出医療物資声明」を提出する必要がない。
  • 本公告の公布日から、商務部、税関総署、国家薬品監督管理局 2020 年第 5 号公告及び商務部、税関総署、市場監督管理総局 2020 年第 12 号公告は同時に廃止する。中国製品の国際名誉を維持するため、疫病防止資材の輸出企業が製品品質安全を確保する必要がある。

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10.健康食品新効果及び製品技術評価実施細則(試行)(市場監督管理総局 2023 年第 37 号)

健康食品の新効果及び製品の技術評価に関する業務を規範化するための細則です。
本細則により、いずれの会社または個人も関連研究を展開したうえで、単独もしくは連合して国家市場監督管理総局食品審査評価中心に健康食品の新効果に関するアドバイスを提出することができます。新効果に関するアドバイスの「健康食品が声明できる保健効果リスト」への納入について、新効果研究と技術評価を行う必要があり、且つ新効果健康食品に対して市場で販売した後の評価を実施する必要があります。
本細則では、新効果研究、申請材料に関する要求、技術評価、市場で販売した後の評価などの詳細が規定されています。

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11.ポリカーボネートに関する HS コード申告要求の公告(税関総署公告 2023 年第 98 号)

「中華人民共和国反ダンピング条例」の規定により、国務院関税税則委員会は 2023 年 8 月 15 日より台湾原産のポリカーボネート(税関 HS コード:39074000)に対して一時的な反ダンピング措置を実施することを決定します。商務部 2023 年第 30 号公告には当該一時反ダンピング商品の詳細範囲を規定しており、その税関 HS コードの申告要求は以下の通りに規定されており、2023 年 8 月 15 日から施行されます。

  • 輸入貨物荷受人が税関 HS コード 39074000 における反ダンピング対象商品を申告する際、39074000.10 で申告する必要がある。
  • HS コード 39074000 におけるビスフェノール A 型ポリカーボネートを輸入申告する際、重量で計算すると含有量が 99%以下の場合、39074000.90 という HS コードで申告する必要がある。

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12.輸入鉛鉱石及びその精鉱、亜鉛鉱石及びその精鉱の検疫監督管理方式の調整に関する公告(税関総署公告 2023 年第 108 号)

貿易の利便化レベルを引き上げるため、輸入鉛鉱石及びその精鉱、亜鉛鉱石及びその精鉱の検疫監督管理方式に対して調整がされ、2023 年 9 月 1 日から施行されます。主な調整内容は以下となります。

  • 税関による、輸入鉛鉱石及びその精鉱、亜鉛鉱石及びその精鉱に対してロット毎に品質に関する抜き取り検査を、企業の申請による検査に変更する。必要があれば、税関が監督検査を実施する。
  • 輸入荷受人または代理人が税関発行の品質証明を必要とする場合、税関に申請し、税関が現場検査検疫、現場抜き取り検査、実験室検査を行った後品質証書を発行する。
  • 輸入荷受人または代理人が税関の品質証明を必要としない場合、税関は輸入対象商品に対して現場検査検疫を行うが、現場抜き取り検査、実験室検査、品質証明書の発行を行わない。
  • 上記「現場検査検疫」とは、現場放射性検査、外来雑物検疫処理、固体廃棄物有無の検査を指す。

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