【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.193
2023-05-17【中国ビジネス・トレンド】
以下のビジネス動向に付いて解説します。
1. 個人情報越境標準契約弁法(国家互聯網情報弁公室令第 13 号)
2023 年 2 月 22 日に公布され、6 月 1 日より施行されます。
インターネット運営会社ではない一般企業が、従業員の人事情報などを、国外の親会社などに提供する場合、「中華人民共和国個人情報保護法」第 38 条(三)及び本規定に基づいて個人情報越境標準契約を締結する必要があります。
同弁法第 7 条により、個人情報取扱者は標準契約が発効した日から 10 営業日以内に、企業所在地の省級インターネット情報部門に届け出る必要があります。
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2. サイバーセキュリティサービスの認証業務の実施に関する実施意見(国市監認証規[2023]3 号)
2023 年 3 月 15 日、サイバーセキュリティサービス認証システムの構築を推進し、サイバーセキュリティサービス機関の能力レベル及びサービスの質を向上させるため、「サイバーセキュリティ法」、「認証認可条例」に基づき、国家市場監督管理総局、中央ネットワーク情報化委員会弁公室、工業情報化部、公安部は、国家が統一して推進するサイバーセキュリティサービス認証作業について実施意見を提出しました。
サイバーセキュリティサービスの認証目録(サービス類別)、認証規則、認証標識、認証機構の設立条件と資格取得、認証機構への監督管理などの基本的な実施方針が含まれます。
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3. 品質安全主体責任監督管理の実施規定(国家市場監督管理総局令第 75 号)
2023 年 4 月 4 日に、国家市場監督管理総局は、工業製品生産部門(以下、生産部門という)による品質安全の主体責任を着実に実施することを促進し、生産部門責任者の品質安全責任を強化し、品質安全管理者の行為を規範化するために、「中華人民共和国製品品質法」、「中華人民共和国標準化法」、「中華人民共和国認証認可条例」、「中華人民共和国工業製品生産許可証管理条例」などの法律法規に基づき、本規定を制定して公布し、2023 年 5 月 5 日より施行します。主な内容は以下の通りです。
(1)製品品質安全に関する主体責任の適用範囲
中国では、工業製品の生産許可、強制製品認証管理を実施し、また個人の健康及び生命・財産の安全に関わる強制的な国家基準の要求がある製品生産部門の主要責任者と品質安全監督、品質安全員、法律に基づく製品の品質安全に関する責任行為及び監督管理は本規定が適用される。
(2)部門責任体制の健全化
生産部門は製品品質安全管理制度を確立して健全化し、製品品質安全責任制を実施し、法律に基づいて部門規模、製品分類、リスク等級に応じた品質安全監督と品質安全員を配置し、生産部門の主要責任者、品質安全監督と品質安全員の職責を明確にする。
(3)品質安全監督の配置が必要な部門を明確化
- 工業製品生産許可証の管理を実施する製品生産部門
- 強制製品認証管理を実施する製品生産部門
- その他の個人の健康及び生命・財産の安全に関わる強制的国家標準の要求がある工業製品の大中規模の生産部門
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4. 品質安全主体責任監督管理の実施規定(国家市場監督管理総局令第 76 号)
2023 年 4 月 4 日に、8.の工業製品の生産のみならず、販売についても、品質の監督管理実施規定が公布されました。
工業製品販売部門(以下、販売部門という)による製品品質安全の主体責任を着実に実施することを促進し、販売部門主要責任者の品質安全責任を強化し、品質安全管理者の行為を規範化するために、「中華人民共和国製品品質法」、「中華人民共和国標準化法」、「中華人民共和国認証認可条例」、「中華人民共和国工業製品生産許可証管理条例」などの法律法規に基づき、本規定が制定されました。2023 年 5 月 5 日より施行されます。主な内容は以下の通りです。
(1)製品品質安全に関する主体責任の適用範囲
中国では、工業製品の生産許可、強制製品認証管理を実施し、また個人の健康及び生命・財産の安全に関わる強制的な国家基準の要求がある製品生産部門の主要責任者と品質安全監督、品質安全員、法律に基づく製品の品質安全に関する責任行為及び監督管理は本規定が適用される。
(2)販売部門責任体制の健全化
工業製品販売部門は製品の品質安全管理制度を確立して健全化し、主要責任者は本部門の製品品質安全業務に全面的に責任を負い、法律に基づいて品質安全監督と品質安全員を配置し、主要責任者が製品品質安全管理業務を遂行できるよう協力する。
(3)品質安全監督の配置が必要な販売部門の明確
- 工業製品の生産許可証管理を実施する製品の販売部門
- 強制製品認証管理製品の販売部門
- その他の個人の健康及び生命・財産の安全に関わる強制的国家標準の要求がある工業製品の大中規模の販売部門
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5. 「広告絶対化用語法執行指針」に関する市場監督管理総局の公告(2023 年第 6 号)
2023 年 3 月 20 日、市場監督管理総局は広告の絶対化用語の監視と法の執行を規制・強化し、広告市場の秩序を効果的に維持し、自然人、法人及びその他の組織の合法的権益を保護するため、「中華人民共和国広告法」、「中華人民共和国行政処罰法」などの法律、法規、規則と国家の関連規定に基づき、本指針を制定しました。
広告の絶対化用語とは、「広告法」第 9 条第 3 項に規定された、「国家級、最高級、最佳等」の用語、及びこれらの意味と同じまたは類似するその他の用語を指します。
絶対化用語の使用に処罰される場合の判定条件や除外状況などが明確にされています。
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6. 党と国家機構改革案
新華社北京の 3 月 16 日の報道により、中国共産党中央及び国務院は、中国共産党第二十期第二回全体会議で審議・通過した「党と国家機構改革方案」を公布し、各地区・各部門が実際の状況を踏まえ実行に移すことを求める通知を出しました。
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機構設置に関する国務院の通知(国発[2023]5 号)
2023 年 3 月 20 日、国務院は、上記の「党と国家機構改革方案」、国務院機構改革方案及び国務院直属特設機構・直属機構・事務処理機構・直属事業単位の設置方案に基づき、国務院の機構設置の通知を発表しました。
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部委管理の国家局設置に関する国務院の通知(国発[2023]6 号)
2023 年 3 月 20 日、国務院は「党と国家機構改革方案」及び国務院部委管理の国家局設置方案に基づき、各部委が管理する国家局の設置に関する通知を発表しました。
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7. 医療衛生サービス体系の更なる改善に関する意見
新華社北京の 3 月 23 日の報道によりますと、中国共産党中央弁公庁と国務院弁公庁は、健康中国戦略の実施、中国の特色ある高品質で効率的な医療・保健サービス体制確立の推進、人々にオールラウンド且つフルサイクルの医療サービスを提供するため、本改善意見を公布しました。2025 年及び 2035 年までの短期と長期目標が設定されています。近いうちに、中国医学と西洋医学をより協調発展させ、医療体系の科学的な管理を強化し、病院、専門の公衆衛生機関、コミュニティの医療・衛生機関の管理制度や運営方式などを更に改善するなどの指導意見が記されています。
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8. 国務院工作規則(国発[2023]7号)
国務院は「中華人民共和国憲法」と「中華人民共和国国務院組織法」などの関連法律法規に基づいて本規則を制定し、2023 年 3 月 24 日に公布しました。本規則は公布日より施行されます。
本規則は 8 章から構成され、総則、構成員及び政府機能、業務原則、監督制度、会議制度、公文書取扱、業務実施、業務規律及び自己構築が含まれます。
2018 年 6 月 25 日に公布された「国務工作規則」の執行は停止されました。
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9. 上場企業の独立董事制度改革に関する意見(国弁発[2023]9 号)
上場企業の独立董事制度をさらに改善し、独立董事の職務遂行能力を向上させ、独立董事の役割を十分に発揮するために、党中央委員会と国務院の承認を得て、国務院弁公庁は本意見を提出し、8 つの改革任務が確定しました。
※独立董事とは、中国の会社法第 122 条により、上場会社が採用する制度です。具体的には、董事以外のその他の職務を務めず、招聘会社や主要株主との間で重要な業務関係などがなく、招聘会社に対して客観的で独立した判断ができる董事を指します。
(1)独立董事の職責及び位置づけの明確化
独立董事の意思決定、監督、コンサルティングの役割を十分に発揮し、監督職責の焦点を会社とその支配株主、実質的支配者、董事、高級管理職との間の重大な利益相反事項に当てる。
(2)独立董事職務遂行の最適化
董事会専門委員会のメカニズムを改善し、独立董事専門会議メカニズムを確立する。財務会計報告及びその開示等の事項は監査委員会の事前承認が必要であり、関連取引等の事項は董事会会議で事前に承認する必要がある。
(3)独立董事の役職管理強化
独立董事が独立性の要求を満たし、独立董事資格認定制度の確立、独立董事職業倫理規範の制定、情報データベース構築の模索により、役職に対する強化が求められる。
(4)独立董事選任制度の改善
指名、資格審査、選挙、持続管理、解任等の面から独立董事の選任メカニズムを最適化し、指名回避メカニズムを確立し、独立董事候補者の職務資格審査要件を明確にする。
(5)独立董事の職務遂行の保障強化
上場企業は独立董事が職務遂行のために必要な条件を提供することを明確にし、上場企業及び関連主体が独立董事の職務遂行を妨害する行為に対する監督管理を強化し、上場企業が独立董事のために董事の責任保険に加入することを奨励する。
(6)独立董事の職務遂行状況の厳格な監督・管理
独立董事の職務遂行の責任を明確にし、監督・管理を強化し、独立董事職務遂行の評価制度を改善し、評価及び激励の制約メカニズムを確立する。
(7)独立董事の責任制約メカニズムの健全化
独立董事の職務不履行に対する追求を強化し、責任・権利・利益・整合性の原則に基づき、独立董事と非独立董事が連帯して負うそれぞれの法的責任を明確にし、独立董事の行政責任、民事責任の認定基準の設置を推進する。
(8)効率の高い内外部監督システムを完備し、強力な監督力を形成する。
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10. 「中華人民共和国立法法」の改定に関する全国人民代表大会の決定(2023 年 3 月 13 日第十四期全国人民代表大会第一回会議で採択)
第十四期全国人民代表大会第一回会議で「中華人民共和国立法法」の改定が決定しました。
改定の目的及び要点は、以下の通りです。