【水野コンサルタンシー中国ビジネス情報】ダイジェスト版Vol.180

2022-11-02

【中国ビジネス・トレンド】

■  華南ビジネス・トレンド

華南地域(広東省)の最近のビジネストピックスを、地方通知などを踏まえてご紹介します。

人民政府:

1. 広東省人民政府弁公庁による広東省における工業経済の安定成長を更に促進する若干措置に関する通知(粤弁函[2022]270 号)

原文

2022 年 8 月 24 日、広東省政府弁公庁は、工業経済の安定成長の促進と、市場予測の安定・正確性を目的として、本通知を公布しています。
当通知は、以下の 7 項目に関して、新しい政策を打ち出しています。

企業生産経営のコスト削減、消費需要の回復、工業投資及び製造業の重大プロジェクトの管理、企業投資の誘致強化、中小企業の資金難救済、対外貿易及び国内貿易の一体化発展の推進、企業の発展・強大化へのサービス支援等

2. 「広東省農村振興促進条例」

原文

本条例は、広東省の農村復興業務を全面的に促進し保障するため、9 月 1 日より実施されています。
広東省行政区内の農村産業発展、農村居民居住環境の向上、農村管理、都市・農村の融合発展及び支援保障等の農村復興促進活動に適用します。
当条例は、以下の6つの方面で農村復興政策を講じています。

農村の特色ある産業の発展と融合の促進、食糧安全責任体制の実施の明確、農業産業群の推進、完全な漁業産業チェーンの構築、土地移転制度の完備、広東省の特色ある現代農業ブラントの育成等の支援・奨励。

  • 1)特色ある農村産業の発展及び融合を促進する
  • 2)食料安全責任体制の実施を明確に要求する
  • 3)農業産業群を推進する
  • 4)完全な漁業産業チェーンを構築する
  • 5)土地移転制度を完備する
  • 6)特色ある現代農業ブランドの育成等を支援し奨励する

3. 広東省人民政府による国6 B 自動車用ガソリンの全面普及に関する通知(粤府函[2022]159 号)

原文

広東省の大気環境質量を継続的に改善するため、国家基準「自動車用ガソリン」(GB17930-2016)及び「自動車用エタノール混合ガソリン」(GB18351-2017)の要求に基づいて本通知を公布しました。
2023 年 1 月 1 日から、広東省 21 都市(中国語:地級以上市)において国6 B 基準の自動車用ガソリンを全面的に供給し、同時に広東省内での国6 B 基準以下の自動車用ガソリンの販売を禁止することになりました。
広東省内の製油生産企業は 2022 年 8 月 31 日までに国6 B 自動車用ガソリンの生産機能を備え、9 月 1 日から国6 B 自動車用ガソリンを生産し、10 月 1 日から省内に国6 B 自動車用ガソリンを全面的に供給します。
広東省内の製油販売企業は 2022 年 9 月 1 日から徐々に国6 B 自動車用ガソリンに置き換えることが定められています。

広州市

4. 広州市商務局による広州市総合保税区の質の高い発展を促進する実施意見に関する通知

原文

広州市商務局は国発[2019]3 号を実施し、対外貿易の発展、外商投資の誘致、産業のモデルチェンジとアップグレードを促進するため、本実施意見を公布しました。
本実施意見の主要任務として、以下の 7 つの方面から措置を提案しています。
国内貿易と対外貿易の融合発展に対する支援措置の提案、機能配置の最適化、産業発展の促進、多様化する発展の推進、監督・管理の最適化、サポート保障の改善、企業投資の誘致強化等。

5. 広東省財務庁・国家税務総局広東省税務局が転送した財政務・税務局による広州市南沙区の個人所得税優遇政策に関する通知(粤財税[2022]30 号)

原文

2022 年 8 月 9 日、広東省財務庁と関連部門により、粤財税[2022]30 号が公布され、本通知は 2022 年 1 月 1 日から実施され、2026 年 12 月 31 日まで有効です。
「広州南沙において世界に向けて広東・香港・マカオの全面協力を深化する総体方案」の計画に基づいて、広州市南沙区全域において就業する香港・マカオ居民に対し、当該地区にて個人所得税の年度確定申告を行う際に、香港・マカオの個人所得税負担の超過部分を免除することができます。

本通知に規定されている所得には、広州市南沙区から取得した総合所得(給与、労務報酬、原稿料、特許権使用料の4つの所得を含む)、営業所得または地方政府により認定された人材補助金所得が含まれます。

深セン市

6. 「深セン市経済特区デジタル経済産業促進条例」(深セン市第 7 回人民代表大会常務委員会公告第 65 号)

原文

2022 年 9 月 5 日に深セン市により本条例が公布され、2022 年 11 月 1 日から実施されます。
本条例は深セン市の状況に基づいて制定され、以下の 7 方面より構成され、データ取引プラットフォームの設立を提案し、データ越境取引、データ資産の証券化等、取引モデルのイノベーションを追求しています。

  • 1)デジタルのインフラを強化する
  • 2)データ要素市場を育成する
  • 3)デジタル技術のイノベーションを強化する
  • 4)デジタル経済産業集積を推進する
  • 5)様々な場面でデジタル化を応用する
  • 6)国内外の開放協力を深化させる
  • 7)サポート保障システムを強化する

7. 深セン市前海管理局「深セン市前海深港現代サービス業協力区管理局による科学技術の革新を支援する実施弁法(試行)」に関する通知(深前海規[2022]9 号)

原文

「前海深港現代サービス業協力区の全面的に深化させる改革開放方案」を実施するため、深セン市前海管理局は本弁法を制定しました。
2022 年 8 月 6 日から実施され、有効期間は 3 年です。
本弁法は 5 章 18 条の具体的な措置で構成され、主な内容は以下の通りです。

  • 1)深セン・香港・マカオ間におけるイノベーション要素の越境融通を促進する
  • 2)深セン・香港・マカオにおける科学技術協力による生態イノベーションを育成する
  • 3)知的財産の生態システムを構築する
  • 4)デジタル経済発展を加速する
  • 5)海洋科学技術イノベーション地域を建設する