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1.委託加工の定義と来料加工と進料加工

  • 定義1:三来一補
    来料加工、来様加工、来件装配、補償貿易という、一般的に付加価値が低いと言われている加工形態の総称。
  • 定義2:来料加工、及び進料加工
    加工貿易の2形態(保税の輸出加工を中国企業が行う形態)
  • 定義3:来料加工

委託加工の明確な定義はないが、定義2、若しくは、定義3の意味で使われる事が多い。
⇒ 委託加工=加工貿易という理解が一般的。

来料加工(契約書サンプル参照

  • 部材提供と製品引取りが無償で行われる。
    外国企業(加工委託者)から中国企業(加工企業)には加工賃のみが支払われる。
  • 部材輸入に際しては、関税・増値税・消費税の保税措置が適用される。
  • 製品は原則として100%輸出が義務付けられる。
  • 部材も輸入部材の使用が原則。

進料加工(契約書サンプル参照

  • 売買形式の加工貿易
  • 中国の生産型企業が原材料輸入契約・製品輸出契約を締結。
    大部分が輸出される場合に、保税措置の適用が可能で、これを進料加工と呼ぶ。
    具体的な輸出比率を示す規定はない。
        ⇒ 「加工貿易輸入設備関連問題に関する通知(外経貿政発[1998]第383号)」に、進料加工企業が無償提供設備の輸入を行う場合、その輸出比率が70%以上でなければならない事が明記されていたが、後年、この部分は削除されている(WTO加盟に際して、輸出奨励策と受け取られる記載を排除した)。
    但し、運用上は、70%が現在でも目安となっている。

珠江デルタ式の来料加工

珠江デルタでは、内資企業の名義を借りて、外国企業が実質的に来料加工工場を運営している形態が主流。

  • 来料加工のデメリット(設備・原材料を第三者に貸与する必要がある。品質管理が難しい)が解消できる点がポイント。
    但し、あくまでも変則的な形態。
  • 特徴として、
    加工賃の送金の内、20〜30%が諸費用として地方政府に徴収される。
    工場長等が中国側から派遣される(名義のみ)。
    加工賃が、工員単価により設定されるケースが多い。
  • 珠江デルタでは、外資企業の来料加工許可取得が難しい。

来料加工形態の進料加工

珠江デルタに見られる特殊な形態で、現地側の記帳は通常の進料加工であるが、売・買掛金を相殺して、差額を加工賃の様な形で送金している。

  • 外資企業の来料加工認可がとりにくい為、この様な変則的な運用が行われる様になった。
  • 昨年より、進料加工企業の売・買掛金の相殺は、外貨管理局の事前手続が不要となった
    (輸出外貨収入核銷手続の簡素化問題に関する通知:匯発[2005]73号)。
    ⇒ 輸出企業が、「進料加工」、「進料深加工」、「三資企業進料加工」方式で輸出を行い、輸入材料の相殺核銷を行うにあたり、事前の外貨管理局での登録・審査手続を不要とする。
    輸出企業は、商務主管部門が認可した加工貿易契約(初回の相殺核銷を行う場合に提出)、輸出通関書、核銷単、差額部分の核銷専用書類、及び、対応する輸入通関書類などをもとに、核銷手続を行う。
  • 認可取得の際に、見なし単価を設定される(原材料・製品に対して)ケースが多い。
    ⇒ これを基に、企業所得税の見なし課税が行われる。
    見なし単価の利益率が高めに設定されるため、売・買掛金の差額を実際に送金すると、工場側の資金がだぶついてしまう。
    これにより、売・買掛金の相殺漏れが恒常的に残ってしまう例が多い(実際の資金需要のみを送金する為)。
  • 香港側では来料加工としての経理処理、現地側では進料加工の経理処理を行っている例が多く、実態把握が極めて面倒になる。
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